このたび第54回三重県透析研究会を、平成29年2月12日に三重県総合文化センターにて開催させていただくこととなりました。皆様からのたくさんの演題発表をお待ちしております。演題発表を通して三重県の透析医療向上の一助になればと考えております。
透析療法は21世紀の現在では、知らない人がいないくらい広く周知された医療であります。1943年にコルフらによって臨床への扉を開かれて以来、四分の三世紀以上経ちますが、その発展の道筋はそれほど平坦ではなかったことは容易に想像できます。何故なら、工業用に開発された材料を用い、生体の腎臓と異なった機構によりその機能を代替することを出発点としているからです。現在の透析医療が「医学」と「工学」の連携の果実であったこと、これからの発展が医工連携のみならず、さらに広い領域とのコラボレーションが不可欠であることはその発展の歴史が物語っているものと思われます。
そのような透析療法の歴史の中で透析技術の草分けでもあり、医工連携の立役者でもある早稲田大学名誉教授の酒井清孝先生を特別講演会の講師としてお迎えし、ご講演をいただく機会を得ることができました。ご講演「東海道・伊勢街道を旅して考える。血液浄化技術のこれまでとこれから」を拝聴しながら未来の血液浄化療法に思いを馳せて頂ければと存じます。
是非とも、透析医療に従事されてみえるたくさんの皆様に御参加をいただき、有意義な時間を共有できたらと考えております。
至らぬ点も多々あろうかと思われますが、どうか御協力のほどよろしくお願い申し上げます。
当番幹事堀内 孝